ビタミン

ビオチン

Biotin / Vitamin B7

Overall Evidence B Condition

Related Concerns

関連する課題

肌・乾燥

肌の乾燥・バリア機能

慢性疲労

日中の倦怠感・疲れが抜けない

Suggested Benefits

研究で示唆されている作用

  • 皮膚・髪・爪の健康維持 B

    関連研究: 10件

    ビオチン欠乏時の皮膚炎・脱毛の改善は確立。充足時の追加効果は限定的

  • エネルギー代謝のサポート B

    関連研究: 8件

    糖・脂質・アミノ酸代謝のカルボキシラーゼ酵素の補酵素として機能

概要

ビオチン(ビタミンB7)は水溶性ビタミンの一種で、糖・脂質・アミノ酸の代謝に関わるカルボキシラーゼ酵素の補酵素として機能します。皮膚・髪・爪の健康維持に関与するとされ、美容サプリとして広く使われています。

通常の食事で欠乏することは稀ですが、長期の静脈栄養・抗てんかん薬の長期使用・特定の遺伝性疾患では欠乏することがあり、その場合は皮膚炎・脱毛・神経症状が現れることが知られています。

研究で示唆されている作用

皮膚・髪・爪の健康維持

ビオチン欠乏時の皮膚炎・脱毛・爪の脆弱性の改善は確立しています。一方、欠乏のない健常者での追加摂取による効果は、科学的エビデンスが限定的です。爪の脆弱性を対象とした小規模研究では改善が報告されています。

エネルギー代謝のサポート

4種類のカルボキシラーゼ酵素(ピルビン酸カルボキシラーゼ等)の補酵素として、糖新生・脂肪酸合成・アミノ酸代謝に関与します。ビオチン不足時には代謝異常が生じることが示唆されています。

検査値への影響(重要)

FDAは2017年に「高用量ビオチン摂取が臨床検査値に干渉する可能性」について警告を発出しています。特に以下の検査に影響することが報告されています。

  • 甲状腺機能検査(TSH・FT3・FT4)
  • 心筋トロポニン検査(心筋梗塞の診断に用いる)
  • hCG検査(妊娠検査)
  • 腫瘍マーカー検査

イムノアッセイ法の多くがビオチン-アビジン結合を利用しているため、血中ビオチン濃度が高いと偽陽性・偽陰性を引き起こす可能性があります。医療機関を受診する際は、高用量ビオチン(1日5000μg以上)を72時間前から中止することが推奨されます。

注意事項

  • 高用量ビオチン摂取は血液検査に影響する可能性があります。医療機関受診の72時間前から中止してください
  • 生卵白を大量に摂取するとアビジンがビオチン吸収を阻害します
  • 抗てんかん薬の長期服用者はビオチン不足になりやすいため医師に相談してください
  • 皮膚・髪・爪への効果を謳う広告は科学的根拠が限定的です

本ページの情報は一般的な情報提供を目的とするものであり、医学的アドバイスではありません。持病のある方・服薬中の方は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。

Recommended Intake

推奨摂取量

男性50 μg/day(日本人の食事摂取基準)
女性50 μg/day
上限明確な上限は未設定。通常量では安全性が高い
出典日本人の食事摂取基準(2020年版)、NIH ODS

Interactions

相互作用

相手種別内容
抗てんかん薬(フェニトイン・カルバマゼピン等) 注意 長期服用でビオチン濃度が低下する可能性
甲状腺機能検査・心筋トロポニン検査 注意 イムノアッセイ法に干渉し検査値に影響する可能性。検査前72時間は休薬
生卵白(アビジン) 吸収への影響 アビジンがビオチンと強固に結合し吸収を阻害する

Food Sources

主な食品源

  • レバー
  • 卵黄
  • ナッツ(アーモンド・ピーナッツ)
  • 大豆・豆類
  • きのこ類
  • 魚(いわし・サーモン)

Precautions

注意事項

一般的な注意

  • 高用量(1日5000μg以上)のサプリ摂取で甲状腺機能検査・心筋トロポニン検査等の血液検査結果に影響する可能性
  • 医療機関受診前72時間は高用量ビオチンの摂取を控える
  • 生卵白の過剰摂取(アビジン)は吸収を阻害する
  • 皮膚・髪・爪への効果を謳う広告は、欠乏時以外の明確なエビデンスは限定的

References

参考ソース