漢方
加味逍遙散
Kamishoyosan / Jia Wei Xiao Yao San
Related Concerns
関連する課題
自律神経
交感・副交感のバランス
PMS
月経前症候群・周期性の不調
不安・焦燥
不安感・落ち着きの欠如
更年期関連
40代以降のホルモン変化による不調
Suggested Benefits
研究で示唆されている作用
- 自律神経バランスの調整 B
自律神経失調に伴う不定愁訴の改善が複数の臨床研究で報告
- 月経前症候群(PMS)の症状緩和 B
イライラ・気分変動・身体症状の改善が示唆されている
- 不安感・イライラの軽減 B
精神神経症状への効果が漢方的診察を踏まえた研究で報告
- 更年期症状のサポート B
ほてり・発汗・気分変動など更年期障害の諸症状に対する報告が多数
概要
加味逍遙散(かみしょうようさん)は、宋代の『太平恵民和剤局方』に記載された逍遙散に牡丹皮と山梔子を加えた処方です。「逍遙」は「自由にのびのびとする」の意で、気血の巡りを整え、精神的な緊張やイライラを和らげる目的で用いられてきました。
日本の婦人科領域で最も処方頻度の高い漢方のひとつであり、医療用漢方製剤として保険適用があります。女性の更年期障害やPMSだけでなく、男女問わず自律神経の乱れに伴う不定愁訴に広く使われています。
漢方的な適応
「気滞血虚」と呼ばれる状態に用いられます。ストレスで気の巡りが滞り(気滞)、それに伴って血が不足する(血虚)という病態です。具体的にはイライラ、不安、肩こり、頭痛、ほてり、月経不順、不眠といった症状群が目安とされます。
体格としては中等度からやや虚弱な方に適するとされ、漢方診察では「証」を見極めて処方されます。
研究で示唆されている作用
更年期のほてり・発汗・気分変動に関する臨床研究が最も多く、ホルモン補充療法(HRT)を希望しない方への選択肢として報告されています。PMS(月経前症候群)に関しても、イライラ・腹部膨満感・気分の落ち込みへの効果が報告されています。
自律神経の指標(心拍変動解析等)を用いた研究では、交感神経・副交感神経のバランス改善が示唆されたとする報告もあります。
注意事項
- 医療用漢方製剤は医師の処方で保険適用となります。更年期症状やPMSがつらい場合は婦人科や漢方内科で相談してください
- 山梔子を含むため、5年以上の長期連用では腸間膜静脈硬化症のリスクが報告されています。長期服用中は定期的な経過観察が望ましいです
- まれに肝機能障害が報告されており、服用開始後は体調の変化に注意してください
本ページの情報は一般的な情報提供を目的とするものであり、医学的アドバイスではありません。持病のある方・服薬中の方は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。
Recommended Intake
推奨摂取量
| 出典 | 医療用漢方では1日7.5g(エキス顆粒)を2-3回に分けて服用。市販品は製品の用法に従う |
|---|
Interactions
相互作用
| 相手 | 種別 | 内容 |
|---|---|---|
| 甘草含有の他の漢方薬 | 注意 | 甘草の過剰摂取で偽アルドステロン症のリスク |
| 利尿薬 | 注意 | 低カリウム血症のリスク増強 |
| ホルモン療法(HRT) | 注意 | 更年期症状への作用が重複する可能性。医師に併用を相談 |
Precautions
注意事項
一般的な注意
- 医療用漢方製剤は医師の処方により保険適用で入手可能
- 甘草含有のため偽アルドステロン症に注意
- 山梔子含有のため、長期服用で腸間膜静脈硬化症のリスクが報告されている
- 肝機能障害がまれに報告されており、定期的な血液検査が望ましい
禁忌
- 著しく胃腸が虚弱な方(山梔子・牡丹皮が刺激になる可能性)
References