ビタミン

ナイアシン

Niacin / Vitamin B3, Nicotinic acid / Nicotinamide

Overall Evidence A Condition

Related Concerns

関連する課題

慢性疲労

日中の倦怠感・疲れが抜けない

肌・乾燥

肌の乾燥・バリア機能

Suggested Benefits

研究で示唆されている作用

  • エネルギー代謝のサポート A

    関連研究: 15件

    NAD/NADP補酵素として全てのエネルギー代謝経路に関与

  • 皮膚の健康維持 B

    関連研究: 10件

    ナイアシンアミドの外用で肌バリア機能の改善が報告されている

概要

ナイアシン(ビタミンB3)は水溶性ビタミンで、ニコチン酸とニコチンアミド(ナイアシンアミド)の2つの形があります。体内でNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)・NADPに変換され、数百の酵素反応の補酵素として機能します。

エネルギー代謝・DNA修復・細胞内情報伝達など、生命維持に不可欠な役割を果たします。欠乏症であるペラグラ(皮膚炎・下痢・認知症)は現代では稀ですが、慢性アルコール依存症で見られることがあります。

研究で示唆されている作用

エネルギー代謝のサポート

NAD/NADPは糖・脂質・アミノ酸代謝の中心的な補酵素として、全てのエネルギー産生経路で必須の役割を果たします。欠乏時には疲労感・食欲低下・皮膚症状が現れることが知られています。

皮膚の健康維持

ナイアシンアミドの外用塗布が、肌バリア機能・水分保持・色素沈着への好影響と関連することが化粧品領域の研究で報告されています。経口摂取での皮膚への効果は限定的ですが、欠乏予防の観点で重要です。

脂質への影響(医療領域)

ニコチン酸(高用量)は脂質異常症の治療薬として長く使われてきました。LDLコレステロール低下・HDL上昇・中性脂肪低下が報告されていますが、近年の大規模試験で心血管イベント低減効果が限定的との結果が出ており、処方薬としての位置づけは変化しています。

フラッシングについて

ニコチン酸を1日100mg以上摂取すると、血管拡張作用により顔面の紅潮・ほてり・かゆみ(フラッシング)が生じることがあります。通常は15-30分で消失しますが、不快な症状のため、サプリではフラッシングを起こしにくい「ナイアシンアミド」や「フラッシュフリーナイアシン(イノシトールヘキサニコチネート)」が選ばれることが多いです。

注意事項

  • 高用量摂取(1日1000mg以上)は肝障害・高血糖・高尿酸血症のリスクがあります
  • 痛風・消化性潰瘍・重度の肝障害がある方は摂取を避けてください
  • 脂質異常症治療のニコチン酸は医師管理下で使用する処方薬です
  • スタチンとの併用は横紋筋融解症のリスクが報告されています
  • アルコールとの併用はフラッシングを増悪させる可能性があります

本ページの情報は一般的な情報提供を目的とするものであり、医学的アドバイスではありません。持病のある方・服薬中の方は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。

Recommended Intake

推奨摂取量

男性15 mgNE/day
女性12 mgNE/day
上限ニコチン酸として1日60-85mg(日本の基準)。サプリ由来で300mg以上はフラッシング・肝障害リスク
出典日本人の食事摂取基準(2020年版)

Interactions

相互作用

相手種別内容
スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬) 注意 併用で横紋筋融解症のリスクが報告されている
糖尿病治療薬 注意 高用量で血糖値上昇の可能性
アルコール 注意 肝障害・フラッシングを増悪させる可能性
降圧薬 注意 高用量で血管拡張作用の相加

Food Sources

主な食品源

  • 鶏肉・豚レバー
  • マグロ・カツオ
  • 落花生・ナッツ類
  • 全粒穀物
  • きのこ類

Precautions

注意事項

一般的な注意

  • ニコチン酸の大量摂取でフラッシング(顔面紅潮・ほてり・かゆみ)が生じることがある
  • 高用量(1日1000mg以上)で肝障害・高血糖・高尿酸血症のリスク
  • ニコチン酸は脂質異常症治療に処方薬として用いられる(医師管理下)
  • ナイアシンアミドはフラッシングを起こしにくい
  • 妊娠中・授乳中の高用量摂取は避ける

禁忌

  • 重度の肝障害
  • 活動性の消化性潰瘍
  • 痛風(高尿酸血症)

References

参考ソース