漢方

六君子湯

Rikkunshito / Liu Jun Zi Tang

Overall Evidence B ConditionRecovery

Related Concerns

関連する課題

消化・腸内

腸内環境・便通

慢性疲労

日中の倦怠感・疲れが抜けない

Suggested Benefits

研究で示唆されている作用

  • 食欲不振・消化機能の改善 B

    関連研究: 20件

    機能性ディスペプシアに対する有効性がRCTで報告。グレリン分泌促進が関与

  • 消化器系疲労の回復 B

    関連研究: 10件

    胃腸虚弱に伴う全身倦怠感の改善が臨床研究で示唆

概要

六君子湯(りっくんしとう)は、四君子湯に陳皮と半夏を加えた「六つの君子薬」で構成される漢方処方です。消化器系を立て直す漢方の代表格であり、胃もたれ・食欲不振・消化不良に広く用いられてきました。

日本では医療用漢方製剤として保険適用があり、消化器内科を中心に処方頻度の高い漢方のひとつです。近年の研究では、食欲ホルモン「グレリン」の分泌促進作用が発見され、現代科学の視点からも注目されています。

漢方的な適応

「脾胃気虚」と呼ばれる状態、つまり消化器系のエネルギーが不足している状態に用いられます。食が細い、胃もたれしやすい、食後に眠くなる、みぞおちのつかえ感があるといった症状が目安です。

やせ型で胃腸が弱い「虚証」の方に向く処方です。

研究で示唆されている作用

機能性ディスペプシア

器質的な異常がないにもかかわらず、胃もたれや食後の膨満感が続く機能性ディスペプシアに対して、六君子湯のRCTが実施されています。消化管運動促進薬と比較しても遜色ない改善が報告された研究があります。

グレリン分泌の促進

六君子湯の構成生薬に含まれるフラボノイドがグレリン分泌を促進することが、北海道大学・鹿児島大学などの研究で明らかになりました。グレリンは「空腹ホルモン」とも呼ばれ、食欲の調整や消化管運動に関与します。この発見は漢方薬の作用メカニズム解明のモデルケースとされています。

がん治療のサポート

抗がん剤治療(特にシスプラチン)に伴う食欲不振・悪心の軽減目的で併用されることがあり、がんサポーティブケアの領域で研究が進んでいます。

注意事項

  • 医療用漢方製剤は医師の処方で保険適用となります。食欲不振が長引く場合は消化器内科や漢方内科で相談してください
  • 甘草を含むため、他の漢方薬との併用時は甘草の総摂取量に注意が必要です
  • 食欲不振の原因が器質的疾患である可能性もあるため、まず医療機関での精査が前提です

本ページの情報は一般的な情報提供を目的とするものであり、医学的アドバイスではありません。持病のある方・服薬中の方は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。

Recommended Intake

推奨摂取量

出典医療用漢方では1日7.5g(エキス顆粒)を2-3回に分けて服用。市販品は製品の用法に従う

Interactions

相互作用

相手種別内容
甘草含有の他の漢方薬 注意 甘草の過剰摂取で偽アルドステロン症のリスク
利尿薬 注意 低カリウム血症のリスク増強
抗がん剤(シスプラチン等) 相乗 化学療法に伴う食欲不振・悪心の軽減目的で併用研究あり

Precautions

注意事項

一般的な注意

  • 医療用漢方製剤は医師の処方により保険適用で入手可能
  • 甘草含有のため偽アルドステロン症に注意
  • 他の甘草含有漢方との併用時は甘草の総量に留意する

禁忌

  • 著しい実証(体力が充実し胃腸が丈夫な方)には不向き

References

参考ソース