Evidence B RCT(ランダム化比較試験) 2012

エピガロカテキンガレート(EGCG)の急性神経認知効果

Acute neurocognitive effects of epigallocatechin gallate (EGCG)

Scholey A / Downey LA / Ciorciari J / Pipingas A / Nolidin K / Finn M / Wines M / Catchlove S / Terrens A / Barlow E / et al. — Appetite

Summary

要約

健康成人27名にEGCG 300mg単回投与した結果、安静時の脳波でα・β・θ活動が前頭中央部で有意に増加し、主観的な穏やかさ(calmness)が向上した。緑茶カテキンの中心成分であるEGCGが、急性的にリラックス状態と認知的覚醒の双方に関与することを示した研究。

Study Attributes

研究属性

研究タイプRCT(ランダム化比較試験)
サンプルサイズ27名
期間単回投与(急性効果)
対象集団健康成人
発表年2012
DOI10.1016/j.appet.2011.11.016
リンクhttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22127270/

Key Findings

主要知見

  • EEGでα・β・θ活動が全頭部領域で増加
  • 主観的な「穏やかさ」が有意に改善
  • 主観的ストレスがプラセボより低下
  • 認知課題成績には有意差なし(急性・単回投与のため)

Limitations

研究の限界

  • サンプルサイズが小さい
  • 単回投与のみで慢性効果は未検証
  • 若年健康成人のみを対象

研究の位置付け

緑茶の主要カテキンであるEGCGが、脳波・主観的気分にどのように作用するかを調べたクロスオーバーRCT。L-テアニンとは別にEGCG単独での中枢作用を検証した点に意義があり、緑茶成分の「リラックス覚醒」プロファイルがカテキンとアミノ酸の両方に分かれていることを示唆する基礎データとなりました。

再現性・後続研究

本研究以降、EGCGと認知・気分の関係を扱うRCTが複数実施され、慢性摂取で作業記憶・注意の改善が報告されています。ただし、EGCGの吸収率・代謝は個人差が大きく、高用量での肝機能リスクも指摘されているため、サプリメントとしての活用には用量設計の慎重さが求められます。